第二話 追憶



ここは何処?


白い天井、
花柄のカーテン、
見慣れた壁、
並べられたぬいぐるみ。


そっか・・・ここは私の部屋。


私は生きているのね。



でも、あの人はもう・・・








あの日、クォークが解散した日。あなたの口からは

「連絡をとればいつでも会えるんだぜ?
そんな顔するなよ、おまえらしくもねぇ。」


無意識のうちに寂しい表情をしてた私に言ってくれたよね。


あれから、多忙なあなたに少し無理を言って会いに行った日・・・

あなたがこの部屋に来てくれた日もあった。

会えたのはたった数回だったけど、



私はとても幸せだった。






でも、わたしにはわかっていた。



あなたにとって私が一番大切な人で無いこと。



いつもあなたの一番側にいて、



わたしにとって姉のような人。



あなたの事を誰よりも理解し、知っている人。



あなたにとって一番大切な人がその人だってわかってた。



___それでも、あなたは私の側に居てくれた。



生きていてくれた。







だけど





今はもう・・・・



あなたは居ない。



何処にも存在しない。




あなたと一緒に笑ってたあの日々はもう戻ってはこないよね・・・







もう、嫌。

あなたの居ない宇宙なんて。

何もかも全て、

忘れて、

眠りにつくから、

あなたの元へ行くから。



きっとあなたは怒るでしょうね。



でも、それでもかまわない。



ごめんね、クリフ。






愛している。
ずっと、
これからも・・・




「・・・・・・・・・・・・・・・」



マリアは果物ナイフで自ら腕を切りつけ、
そして、意識と共に自分を手放した。


マリア・トレイターがマリア・トレイターであった過去を
自らの手で記憶から、
削除した。











つづく


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