最終話 ゆめのはてにみたゆめ






 夜が去って・・・
静かな朝の光がこの部屋に訪れていた。
それは、夜の闇の寂しさを消し去るような光。
まるで、すべての夜が幻だったかのように思わせるもの。
この光に導かれて人々はまた動き出す。
だけど、その流れに置いていかれる者もいる。

 その光に誘われフェイトは目を覚ました。
フェイトが感じたその朝には空虚さが溢れていた。
ただ、その手にはマリアの感触と温もりが焼き付いていた。
そして、フェイトは愛した人へと目を向ける。だけど・・・


 マリアの時間は既に停止していた・・・

 脈も無く、心臓の音も聞こえずに、

 冷たくなったその体があった。

 朝の光を浴びて安らかな永遠の眠りについた寝顔で・・・












「僕は、おいていかれたんだね・・・・」

 フェイトはそっと呟いた。
その瞳から涙が一粒浮かび、
マリアの白い肌に落ちた。


 フェイトは全ての機能を失くしたマリアの体を両手で抱き上げ
海岸の砂浜まで歩き出した。
 砂浜に着くと、昨夜と同じように後ろから抱きかかえる様な形
で両腕を前に回し、波が終わるすぐそばへ座り込んだ。

 そのまま、何分、何時間が経ったのかわからないが、暫く何も
考えず海を見て、波の音を聞いていた。

 その水平線と波に吸い込まれるように・・・

 そして、フェイトは口を開いた。

「・・・静かだね・・・」

 ただ一言を・・・














 今、遠い場所で君はクリフと笑いあっているかい?


 もう、僕のいるこの世界に君はいないんだね。


 また、幾千年後、生まれ変わった君と、


 生まれ変わった僕が出会えたら、


 そのときは、君は僕を愛してくれるかい?






 僕も、この世界にいる意味が無くなったね・・・
 だから、この世界にお別れを言わなきゃ・・・














 誰も望んではいなかったけど、マリアを手に入れたあの日から
いや、それ以前からフェイトやマリアの時間軸は壊れていた。
あの戦いも、これまでの日々も遥か昔の出来事のように思える。

 そしてフェイトは「現実」をそっと離していく。
冷たいマリアの体を抱いたまま。
夢物語が終え、その先にある「ゆめ」へと進む。
 フェイトは静かに瞳を閉じた・・・








 やがて、潮は満ち、波は大海へと二人を導くだろう・・・

 それまでは、透明な「現実」に二人を残したまま・・・
 静かに波の音だけが響いている・・・



-終-





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あとがき

いや〜無事(?)終了しました!最初から最後まで不幸しかないですね。
ソフィフェイマリクリ×ミラ(?)な感じでしょうかね?(・・・
とゆーか、最初は奇麗事にはしたくないというコンセプトなのに、既に二話目
あたりから奇麗事にしてるような気がしますね。(アハハ・・・
そして、フェイトはそんな黒くもないような気がするし(たぶん)
文の構成が分からん様になってるしね(6、7話目とかとくに)
いろいろ、突っ込みたくなるトコもありますが勘弁してください〜(逃走)もっと、文を書くことが上
手になったらリメイクしたいなとか考えてますv(実行に移すかは別で)実はこの話、続きを少し
考えてたのですがやめました。続きというのは、
実はフェイトが奇跡的に助かったけど廃人になっていてソフィアに看病(介護?)してもらうので
すが、なんとなくやめました。(なんとなくでかよ)フェイトも死んだままということでおわりにしまし
たでございます。次はどんなの書こうかな〜(まだやる気かよ!)

ここまでお付き合いしてくださった方々、
ほんとうにありがとうございました!!