リアライズ






「失礼します!クリフさん!」

「おう。」

 そうやたら元気な声で部屋に入ってきたのはリーベルだった。
彼はこの日、クリフから部屋に来て欲しいと言われていた。
 クリフの部屋…。そこは、ディプロ内のどの個室と造りは違わないし、
その人の生活を表す品もそれほど多くはないのに、リーベルにとっては
とても神聖な場所だった。感動のあまり涙が出てきた。

「あ、あの…クリフさん…」

「ん?どうした?」

「あ、えっと、その…俺、心の準備はしてきました!」

「そうか。」

 クリフがリーベルをこの部屋に呼んだ理由。それは、今回の作戦の
ことについてだった。その内容についてを、クリフ自身から説明しよう
と思っていた。
 ちなみに、クリフはリーベルを呼んだとき、作戦について話をすると
は言っておらず、ただ部屋に来いと言っただけ。

「まずは簡単に言うが、オレが囮になっている間、お前には中へつっ
こんで欲しいんだ。」

「中へ突っ込むんスか!!ブホッ」

 リーベルの頭の中では一体何が展開されているのか、彼は鼻血を
噴出した。

「おい大丈夫か?」

「あ、はい。すいません大丈夫っす。…そ、それにしても突っ込むだな
んて…、ずいぶんと大胆っすね。」

 鼻血を抑えるながらのリーベル。

「まあな。今回は結構だいたんなことをすることになるな。」

 クリフの頭の中には、自分が十何人の敵に囲まれ、リーベルはその
隙に建造物内部へ突撃しているイメージ。

「あ、その俺、なんていうか…俺、俺!」

「どうした?」

「ずっと待っていたんです…この時を。」

「そうだったな…。お前、実戦は初めてだもんな。」

 リーベルにとって現地へ出向いての実戦はこれが初めてだった。今
までは実力不足のため現地へ出向いての危険な作戦に参加すること
は無かった。そして今回、訓練での実力をクリフに認められたのだ。
それは、クォークの活動についての話。

「怖いか?緊張してっか?」

「俺…、こういうのは初めてなんで…、少し緊張してます…」

「緊張すんのも大事なことだ。…まあ、オレくらいになりゃ楽勝だがな。」

 本当は、クリフだって怖い。作戦のときは内心いつもヒヤヒヤしている。
けど、それをハッタリでごまかし、部下に不安を与えないことも上司の役
目である。

「あ、あの、クリフさん…俺、本当にこういうことは誰ともしたことないんで
すけど…俺だってクラウストロ人です!!大きさだけなら自身アリっす!」

「そいつは頼もしいな。」

 リーベルが言っているのは、肝の大きさのことだろうとクリフは思った。

「あ、言い忘れていたんだが、お前のサポートはランカーがしっかりやっ
てくれっから心配すんな。」

「え!ランカーさんも混じるんすか!?」

 ビックリした顔で言うリーベル。

「まあそうだが、イヤか?」

「あ、いえ、ランカーさんが居るんなら心強いっす!」

「ああ。アイツはああ見えてなかなかの腕利きだからな。」

「そんなにテクニシャンなんすか…」

 リーベルは頭のなかで色々と凄いイメージを立てる。クリフとは昔馴
染みでもあるランカーさん…。第二の兄貴と心の中で呼ぼうとリーベ
ルは思った。

「そ、それじゃ、俺。ヤらせてもらいます!!!」

「ああ、しっかり(作戦を)やってくれ。じゃあ詳しい説明についてだが
…おわっ!!!」

 クリフが今から詳しい作戦について話そうとしていたら、リーベルが
ものすごい勢いで飛びついてきた。
 クリフのミス…。それはリーベルにしっかりと作戦のことについての話
だと説明しなかったことだった。









戻る

某方のリークリが好きなので、
多少間違った青春を突っ走るリーベルを書いてみたかった。
でもリーベルだし結局誰かに邪魔されてできないんだろうな。
話が噛み合ってないぞネタは結構好き。